ラファエル前派展

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東京六本木ヒルズで「ラファエル前派展」を見てきました。
ラファエル前派の原語はPre-Raphaelite Brotherhoodでラファエロ以前兄弟団と訳したものらしい。ジョン・エバレット・ミレイ、 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ、ウイリアム・ホルマン・ハントの3人の画家によって結成された。その少し後にロセッティの弟マイケル・ロセッティ(批評家)、コリンソン(画家)、スティーヴンス(批評家)、ウールナー(彫刻家)が加わった・・とあります。

ラファエロより前の時代を見直し自然を注意深く観察しリアルさを優先した描写と鮮やかな色彩が特徴的。グループとしての活動時期は数年と短いものだったようで、芸術性の違いや私生活のもめごとからやがて別々の道を歩みだす。今回はミレイの「オフィーリア」、ロセッティの「プロセルピナ」、「ベアナ・ベアトリクス」など絵画72点がテート美術館より貸し出されている。チケット売り場から行列、中に入ってからも徐々にしか進まず特に人気の作品の前は中々動きません。

ミレイの「オフィーリア」
シェイクスピア劇「ハムレット」・・恋人に父親を殺されて悲しみのあまり気が狂って川で溺死したオフィーリアを描いたもの。
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この絵を初めて目にしたのは、2008年4月オランダのマウリッツハイス美術館でした。こじんまりした美術館でこの時は人も少なく、お目当てのフェルメールの「真珠の耳飾りの少女」「デルフトの眺望」は絵の前に立ってゆっくり鑑賞することが出来ました。
ちょうどこの時、別の階では英国テート美術館から貸し出されていたミレ展も開催されていました。予定外だったのですがこの偶然に感謝してチケット売り場に走りました。日本では考えられないくらい人影がまばら照明の所為でしょうか、展示全体が日本より明るかったように思います。別世界にいるような不思議な感覚でオフィーリアを独占しました。

モデルのエリザベス・シダルはアトリエに用意された浴槽に衣装を着けて浸かったまま長時間動けず、風邪をひいて寝込んでしまったのだとか・・彼女は後にロセッティと結婚します。2年後彼女は薬の過剰服用で亡くなってしまう。ロセッティは妻の死の悲しみを・・詩人ダンテが見初めた永遠の女性ベアトリーチェ(恵みを与える女の意)の死と対応させて「ベアナ・ベアトリクス」を描いたとされています。
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by pompolona | 2014-03-30 14:53 | ティータイム | Comments(2)
Commented by desire_san at 2014-03-31 13:24
こんにちは。
私も六本木ヒルズ・森アーツセンターギャラリーでラフアエル前派展を見てきました。
ラフアエル前派の画家たちのたくさんの作品を系統的に鑑賞できるのは珍しく、ミレイ、ロセッティ、バーン・ジョーンズなど出品されていた多くのの作品を思い出しながら、読ませていただきました。
保守的で停滞気味のロイヤル・アカデミーに反乱を起こし、新しい精神で芸術を創造しようとした「ラフアエル前派」の画家たちの気持ちには共感しましたが。印象派、フォービズム、キュビズムのような明確な理論や絵画手法を持った芸術運動でなかったラファエル前派は、この画家の感性や市資質の違いから大きな芸術潮流には育ちませんでしたが、ミレイ、ロセッティ、バーン・ジョーンズの魅力ある作品群から、画家の独特の自意識や美の感性を楽しむことができました。

今回の美術展で漠然としていた「ラフアエル前派」の全体像が見えてきたように思い、個々の画家の魅力も含めて「ラフアエル前派」について私なりにまとめてみました。読んでいただけますようでしたら、ご感想、ご意見などどんなことでも結構ですから、ブログにコメントなどをいただけると感謝します
Commented by pompolona at 2014-04-01 11:44 x
desire_sanさん ようこそ!
コメントうれしく頂戴いたしました。
「ラファエル以前兄弟団」の美術史上の位置と意義が流れに沿った丁寧な展示でとても分かり易かったように思います。モデルになった女生と画家の相関関係なども詳しく展示してあり、その絵の背景にイメージが膨らんで一段と興味深いものがありました。
どのような方だろう?ブログにお邪魔させていただくのが楽しみで~す。
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